わくわくトレイン7月号 竹田和平さんとの対談は、
スキーの事故で動けなくなってしまった腰塚さんとの対談だ。
腰塚さんは、 望月俊孝さんが主宰している宝地図を動画で作成して
多くの人に感動を与えている。
対談の一部をご紹介します。
◎スキーでの事故
そのきっかけとなりましたのは、2002年の3月1日に妻とスキーに行った先で、
調子に乗って滑っていたら転倒して、
頭から雪の中に突っ込み首の骨を折ってしまいました。
その瞬間、首から下が全く動かなくなってしまいまして、呼吸も出来なくなりました。
36の時です。
頭の中で「生きている人は皆いつかは死を迎える」という事実を理解してはいたのですが、
現実に自分がそのような状態になったという現実を、
全くもって受け入れることが出来ませんでした。
手術を受ける時に、僕の家内は医師から「これは命を取り留めるための手術で、
もし命を取り留めても、その後は寝たきりか車椅子の生活になります。
体育の先生を続けることは無理でしょう」と言われた、
そんな中でも手術は成功しました。
でもやはり首から下は全く動きません。
ここにいる皆さんがそういう立場になったら、どのように思われますか?
つい昨日までは五体満足で、動くのが当たり前でいた自分がある日、
怪我とか病気で全く動けなくなりました。
「おそらく今後の人生は寝たきりか車椅子ですよ」と告知を受けた。
「そういう時に皆さんだったら、ベッドの上で何を考えますでしょうか?」
なんてことを講演会で話しているのですけど(笑)。
◎ 死んだほうがマシだ
その時の僕は、死ぬことばかりを考えていました。
事故を起して、呼吸が止まりそうになってから、
ずっと「死にたくない! 助けて!」とずっと言っていたのですけども、
救急車の中で目をつむったら、死んでしまうのだろうなと思って、
病院まで運ばれる1時間半は、恐怖でずっと一生懸命に喋っていたそうです。
けれども、いざ手術が終わり命は取り留めることができたのですが、
手足はまったく動かない。
意識が戻って真っ先に頭に浮かんだことは「僕の人生は終わったんだ・・・」ということでした。
今まで体育の教員をやっていて、他人に「お願い!」「助けて!」という言葉を使うことは、
力のない弱い人間がすることだという感覚が強くありました。
ですから自分が首から下が全く動かない状態で、
これから生きていくということは、
ある意味では生き恥をさらして生きていくようなものだと思いました。
もう僕の中では「死んだ方がマシだ」という思いになったのですね。
でも首から下が動かないじゃないですか。
死ぬ方法って何があると思われますか?
色々あるとは思いますが、首から下が動かないからどれも出来なくて、
最後に出来そうなことは、舌を噛むことだけでした。
でも噛んだら痛かった(笑)。
痛くて血の味がしたのですが、一生懸命に噛みました。
でも、その死にたい気持ちの裏にはどこかで生きていたいという気持ちがありました。
生きていたいけど、生き方がわからない。
◎神様が与えてくれた試練
元気だった昨日までは「自分の努力次第で、
人生はなんとかなる!」という風に思って生きてきた人間が、
ある日突然首から下が動かなくなってしまう。
「どうやって生きていくの?」と。
世の中には自分だけがこんな風になってしまい悲劇のヒロインではないですが、
寝たきりや車椅子でも頑張って生きておられるという、
そんな今の自分のお手本になる人もいませんでした。
そんな見習える人を探してみればいいということも分かりませんでした。
死ぬこともできなくて、僕に残された最後の選択肢は、
今となってみればそれは神様が与えてくれたものだと思うのですが
「首から下が動かなくても強く生きていきなさい。その中で生きる方法をいろいろと考えて生きなさい。
その中で今まで気づかなかった事をたくさん気づきなさい」ということでした。
◎ 過去最高の自分
今、僕の体が割と動いているような感じに見えますが、
今でも右半身の障害は強く残っています。
それと膀胱、直腸障害もあるし、腰から下は感覚が半分ぐらいしか戻ってない。
そういう中でも「自分は過去最高の自分が、今日ここにいる」という風に思っています。
体的には障害があるとしても、心や気持ちの部分では、過去最高の今の自分がいる。
今日が生まれてから一番いい自分でいるという。
強がりではなく、そう思えている自分がいるのです。
それに以前からお会いしたかった竹田和平さんと、
こんな風に対談でお話をさせて頂いている。握手もしてもらって、これが幸せでなくて、何が幸せだと。
そういう部分では、この事故で怪我をしたことで、沢山の学びがあって、
気づきがあって今がある。
僕が学んだことは、世の中には当たり前のものは一つもなくて、全て生かされている。
その中で自分がいる。感謝に全て値する。
一つも感謝が出来ないものは世の中にない。
それをおかげさまで、強く感じることが出来ました。
和平さんの本を読ませて頂いても、僕と同じようなことを書いていらっしゃるので、
共感が出来る部分が沢山ありました。
そして今日、こういう形で導かれているのだなぁと。
【竹田】素晴らしいお話を有難う御座いました!(拍手)